リスク分析について

リスク分析は、リスク管理プロセスの基本的なコンポーネントです。リスク分析には常に次のいずれかのステータスが割り当てられます: 暫定、分析待ち (システムセット)、分析処理中、分析済、承認処理中、承認済、 またはクローズ。

これらのステータスは主に情報提供を目的としており、積極的なリスク管理に必要なトラッキングと定期的なレビューに役立ちます。これらはレコードへのアクセスを制限することを意図したものではなく、リスク分析の現在の状態を示すものです。

これらのステータスを効果的に理解して活用することで、リスク管理作業が大幅に強化されます。例えば、暫定ステータスを使用するとプロジェクト開始時に潜在的なリスクを特定することができます。また、分析処理中ステータスを使用すればリスクを詳細に評価することができます。分析が完了したら、ステータスを分析済に更新できます。必要に応じて、適切な利害関係者による承認を行い、承認済に変更することもできます。リスクが脅威ではなくなった、あるいはリスクの期間が終了したら、リスク分析を終了し、ステータスをクローズに更新できます。この体系的なアプローチにより、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、あらゆる潜在的なリスクを効果的に特定、分析、管理できるようになります。

リスク分析のステータス

暫定

新しいリスク分析が作成され保存されると、そのステータスは自動的に暫定に設定されます。この段階では特に、ヘッダ情報を入力し、潜在的なリスクの最初の特定を実施する必要があります。

たとえば、建設プロジェクトなら、プロジェクト名、場所、プロジェクト マネージャーの詳細などの情報を入力する必要があるでしょう。潜在的なリスクの最初の特定では、予期しない地盤状況、建設許可取得の遅延、資材原価の変動など、潜在的な問題の認識が含まれる場合があります。

分析処理中

新しいリスク分析を評価する場合、そのステータスは手動で分析処理中に設定する必要があります。これにはリスク分析に対して定義されているリスク、結果、対応、およびアクションのレコードの評価が含まれます。このステータスは、分析を開始を選択すると開始されます。

分析が完了して更新が行われたら、分析を確認を選択すると分析済ステータスに変更できます。必要に応じて、分析済、承認済、クローズのステータスからこのステータスに戻すこともできます。

例えば、建設プロジェクトでは、分析処理中ステータスは、気象条件、機器の故障、安全規制の変更などによる潜在的な遅延などのリスクを評価するときに使用される場合があります。分析には、これらのリスクに関連する潜在的な結果、対応、およびアクションの評価が含まれます。

分析待ち

リスク分析で定義されている次回評価日に達すると、分析待ちステータスがシステムによって自動的に有効になります。ただし、リスク分析には現在、分析処理中ステータスがありません。これは基本的に分析が期限切れであることを意味します。リスク所有者はレビューを開始して、ステータスを分析処理中に変更する必要があります。

例えば、建設プロジェクトでは、潜在的な構造上の問題に関するリスク分析の次の評価日になったにもかかわらず分析が進行中にならない場合、システムによりステータスが自動的に分析待ちに設定されます。これにより、リスク所有者にレビュー プロセスを開始する必要があることが通知されます。

分析済

リスク評価が完了したら、分析を確認を選択すると確認を行うことができます。その後、ステータスが分析済に変わります。これは通常、リスク分析で定義されているリスク、結果、対応、およびアクションのレコードが評価されたときに実行されます。

リスク分析のステータスを分析済に設定すると:

この時点から、リスク分析は次のいずれかの状態/ステータスに進むことができます。

承認処理中

リスク分析が完了したら、他の人の承認が必要になる場合があります。リスク分析の承認手順が定義されている場合は、承認プロセスを開始して、承認処理中ステータスに進みます。この時点から、承認プロセスのすべての手順が承認された場合はリスク分析を承認するか、リスク分析の承認を完全に取り消すことができます。

たとえば、建設プロジェクトでは、潜在的な構造上の問題に関連するリスクが分析された後、その分析にはプロジェクトマネージャーまたはその他の関係者の承認が必要になる場合があります。承認手順が定義されている場合は、承認プロセスが開始され、ステータスが承認処理中に変わります。その後、プロジェクトの要件に基づいてリスク分析の承認または取消を行うことができます。

承認済

承認済ステータスは、リスク分析のリビジョンが、通常は分析に直接関与していない個人から、承認を受けたことを示します。承認済ステータスへの移行は必須ではなく、システム上の影響はありません。たとえば、建設プロジェクトでは、リスク分析は上級管理職などの利害関係者から承認を得る場合があります。

クローズ

クローズステータスがリスク分析に割り当てられるのは、リスクがなくなったと判断された場合、または潜在的なリスクの期間が終了した場合です。リスク分析は、分析済または承認済 (リスク分析の承認が完了した場合) のいずれかのステータスからクローズステータスに移行できます。

この時点で唯一可能なアクションは、分析を開始を選択して分析処理中のステータスに戻ることです (さらに変更が必要な場合)。

例えば、建設プロジェクトでは、潜在的な構造上の問題に関するリスク分析は、建物が完成し、すべての潜在的なリスクが軽減された場合、あるいはリスクの期限が切れた場合、クローズに設定されます。新たな規制への対応やプロジェクト範囲の変更などにより、さらなる変更が必要な場合は、ステータスを分析処理中に変更することができます。